東村山市のピアノ教室【佐藤直子ピアノ教室】

東村山第七中学校の校歌のピアノ伴奏をする生徒さんがいます

東村山第七中学校の卒業式の校歌のピアノ伴奏

今日、来週の卒業式の時に東村山第七中学校の校歌のピアノ伴奏をすることになっている生徒さんのレッスンがありました。

先々週からレッスンに校歌を持ってきてくれた生徒さんは、最初は片手で練習していて、卒業式に間に合うかなぁ?とほんの少し心配していましたが、頑張って練習をしたそうで、もう随分弾けるようになっています。

テンポのこと

今日、生徒さんが最初に、校歌を曲の冒頭からとても速いテンポで弾いていたので、「あれ?ちょっとテンポが速くない?」と気づいたことを生徒さんに伝えると、ゆっくりのテンポだとみんなが歌いにくいので速く弾いてください。と先生に言われたんだとか。

楽譜にあるテンポの指示では、4分音符=92~96なのですが、4分音符=120くらいで生徒は弾いていました。

音楽において、テンポってすごく大事だと思うのですが、これではせっかくの曲がせわしない感じがして、せっかくの曲が台無しだと思ってしまいました。

合唱を趣味で楽しんでいる父にも聞いてみたところ、「校歌を速いテンポで演奏する、といのは聞いたことがないなぁ。」と言っていました。

ゆっくりのテンポだと歌いにくい、というのはどういうことなのかな?と思って、私も歌ってみましたが、2小節ごとにブレス(息つぎ)の記号もあり、息が続かないということはなさそうなのです。

学校の先生にも何かお考えがあるのでしょうけれど。

東村山第七中学校の作曲者、飯沼信義先生について

飯沼信義先生について

東村山第七中学校の校歌は、飯沼信義という作曲家によって作曲されています。

私は、まず、どこかで聞いたことのあるお名前だなぁ、と思いました。

少し調べてみると、飯沼信義先生は、長野県安曇野市のご出身で東京芸大の作曲科を出ていらっしゃる作曲家で、絵画も得意とされる方であると知りました。

家の中を探してみると、飯沼信義先生が編曲された合唱曲の楽譜や飯沼信義先生が書かれた楽典の本などが出てきました。

飯沼信義先生と平吉毅州先生

「気球に乗ってどこまでも」やこどものためのピアノ曲集「虹のリズム」を作曲された、私の大好きな作曲家の一人、故平吉毅州先生とは、親友だったそうで、日本のうたの編曲のお仕事をお二人でされた時は、ひときわ楽しかったそうで、思い出深いものなのだそうです。

東村山第七中学校の校歌の歌詞と島崎光正先生について

東村山第七中学校の校歌の歌詞

東村山第七中学校校歌  島崎光正

(一)

学びの窓に 照り映えて

青空高き 武蔵野に

力はあふれ

われらはまた 伸びゆく若枝

強く 直く正しく

(二)

共に歩めば ひびき合う

ここ鷹の道 たゆみなく

北風の日も

翼のべ 勉め励もう

友よ ひとみをかわし

(三)

行け浄水の 水きよく

ひろがり遠く きらめいて

招く未来

いざ共に 明日を開こう

ああわれらが 東村山第七中学校

島崎光正先生について

東村山第七中学校の歌詞を書かれた島崎光正先生は、長野県塩尻市のご出身で、「第二の八木重吉」と呼ばれた日本を代表するキリスト教詩人だそうです。

とても素晴らしい歌詞だなぁ、と「校歌歌詞にあたって」を読み、思いました。以下に写します。

校歌作詞にあたって

一番は、 東村山第七中学校の教育の基本とでもいうべきものを考え取り入れました。

「学びの窓に 照り映えて」「青空高き 武蔵野に」は、・・・校歌の作詞にあたって二階の校長室をお訪ねして外を眺めた時の印象をそのまま綴りました。こうした自然環境をいっそう大切に考えながら、この中に包まれ「力はあふれ」つつ学んでいって頂きたいのです。

そして、次の「われらまた・・・」のわれらには、一人ひとりの大切ないのちがこめられているわれらであることを知って欲しいと思います。

こうして、空に向かって「伸びゆく若枝(わかえ)」のような皆さんも、ただ成長のしかたが、「強く」だけの一方ではなく、同時に「直く」あって欲しいのです。そして、「直く」とは、「素直」であることであり、素直とは、他者の言うことや教えにもよく耳を傾け、決して自分だけの殻に閉じこもったり、自分だけの考えを押し通そうとしないことです。こうして、「強く」と同時に「直く」あることが、人間の正しさに通じるのではないでしょうか。

二番は、連帯性を取り入れました。

「共に歩めばひびき合う」とは、一緒に勉強し歩む時の靴音が耳に響き合うばかりでなく、胸の中にも、互いの励まし合いの思いがひびき合う友情を綴ったつもりです。

そして、学校の前を通っている鷹の道をゆくように、たゆみなく歩みながらも、時には北風に吹かれる困難に出会うことも覚悟しなくてはなりません。しかし、そのような時にも、鷹が翼をのべて(ひろげて)風を切って飛ぶように、元気を出して切り抜けていって頂きたいのです。

こうして、互いに「友よ」と呼びかけ合いながら「ひとみをかわし」つつ、何時も共に学んで欲しいと願いをこめました。

三番は、「希望」が主題となっています。

学校の近くに、東京の水源池となっている浄水場のあることは、深い意味合いを示しているのではないでしょうか。その深くたくわえられたきよい水が、光りながら遠くひろがってゆく様子を心に描きつつ、「ひろがり遠く きらめいて」としてみました。皆さんのお一人お一人の行く道も、このようなひとつひとつの水路となっているパイプではないだろうか。こうして「招く未来」が約束され、共に「明日を開こう」と将来への希望が絶えず新たにされますように。

最後に、高らかに母校の東村山第七中学校の名をたたえながらしめくくりといたしました。